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会社設立・起業支援の流れ

会社設立は以下の概要に沿って進めるのが一般的です。

⑴会社の基本事項の策定と決定

会社を設立するにあたっては、会社の核となる基本事項を決定する必要があります。具体的には、商号(会社名)や、所在地、事業の目的、出資者、資本金、設立時役員、事業年度などを決定します。商号が決まったら、会社の実印を作成しておくとよいでしょう。

⑵印鑑証明書の取得

発起人全員の印鑑証明書をそれぞれ取得します。発起人が設立時役員を兼ねている場合には、2通の印鑑証明書を取得しておきます。

⑶定款の作成

「会社の憲法」ともいわれる定款を作成していきます。定款は、⑴で決定した基本事項をもとに作成していきます。記載する事項は、以下の3つに分けられます。

・絶対的記載事項→記載しなければ定款そのものが無効になる事項
・相対的記載事項→記載しなければその事柄が有効とならない事項
・任意的記載事項→記載するかは自由な事項

一般的には紙の書面で作成していきますが、電子文書で作成する(電子定款)ケースも増えてきています。なお、電子定款は、収入印紙の貼付が必要ありませんが、電子証明書や住民基本台帳カードなどを事前に取得しておくなどの別途用意が必要です。

定款を作成したら、発起人全員の署名又は記名押印をします(会社法26条1項)。

⑷創立総会の開催(株式会社の場合)

募集設立によって株式会社を設立した場合、発起人の招集により(会社法65条1項、85条1項)、設立時発行株式の株主全員を構成員とする創立総会を開催しなければなりません(会社法65条、84条)。発起人は、出資金の払込期日または払込期間の末日以降に遅滞なく創立集会を招集します。

招集は公開会社の場合は2週間前まで、非公開会社の場合は1週間前までに、発起人が、書面で日時・場所等を通知して行います(会社法68条)。

創立総会では、以下の事項を決定します。

・設立事項の発起人報告(会社法87条)
・設立時役員の選任(会社法88条、90条)
・設立時取締役等による調査報告(会社法93条)
・定款変更(会社法96条)
・会社設立廃止の決議(会社法66条)

⑸定款認証(株式会社の場合)

株式会社を設立する場合、本店所在地管轄の公証役場で作成した定款の認証を受ける必要があります(会社法30条1項)。定款認証の際には、定款認証手数料が50000円、収入印紙代が40000円、謄本手数料が1頁あたり250円必要となります。

⑹登記申請書類の作成

登記申請書類を作成し、代表者の実印を押します。申請書類の用紙にはA4版を使用し、横書きで記載します。

登記申請の際には登録免許税が必要です。株式会社の場合は最低でも150000万円、合同会社の場合は最低でも60000万円を収入印紙又は領収証書で納付します。
なお、収入印紙又は領収証書は登記申請書の台紙に貼付けます。

⑺登記書類の提出

設立する会社の所在地管轄の法務局で設立の登記(会社法49条)を行います。

以上が会社設立の一般的な流れとなります。設立登記の完了後は、税務署などの各種行政機関への届け出手続きがあるため、スケジュール管理は計画的に組んでおきましょう。

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