後藤允良税理士事務所

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記帳や各種税の申告、節税対策、資金調達など、税理士に相談することで企業活動に対するサポートが受けられます。プロの意見を取り入れ、効率的かつ効果的な意思決定ができるようになるでしょう。
しかし、税理士との関係性が上手くいかないケースもあります。税理士にも得手不得手がありますし、コミュニケーションスキルや企業との相性に問題があり、不満が出てくることもあります。

当記事では、よくある税理士への不満内容を紹介し、その不満を解決するための方法を解説します。

税理士への不満を抱えたまま放置すべきではない

税理士との関係性に不満を抱えている事業者も少なくありません。税理士の対応、仕事ぶりなどに満足していないものの、何ら対策を取ることなくそのまま依頼を続けている方もいるのではないでしょうか。

「不満の内容を伝えづらい」「どう対応すればいいのか分からない」などの理由で放置すべきではありません。税理士の利用にはコストもかかりますし、最適な意思決定ができないことによる企業活動への悪影響も出てくる可能性もあります。

よくある税理士への不満

税理士にもいろんなタイプがおり、事業者が抱く不満の内容もさまざまです。よくある不満の内容を以下にまとめます。

税理士の態度が悪い

「税理士の態度の悪さ」を理由に、不満を持つことがあります。

高圧的な態度で接してくる、振る舞いが横柄、タメ口で話してくる、見下すような言動が多い、といった税理士も中にはいます。例え仕事ぶりが納得のいくものであっても、気持ちよく付き合うことができなければ不満は残ってしまうでしょう。

税理士との相性が良くない

「態度が悪いわけではないが、なんだかウマが合わない」と感じることもあるでしょう。

税理士と事業者の関係も結局は人と人とのつながりです。「有能な税理士であることは分かるが、冷たい印象を受ける」「感じは良いけど、フレンドリーすぎて付き合いに疲れる」など、相性が問題になることがあります。

それ自体大きな問題ではありませんが、税理士という専門家を最大限活用するにはやはり相性の合う人選が大事です。

ミスが多い

「ミスが多い」という致命的な問題がある場合、当然これに対して不満を持つことでしょう。経費計上にミスがあり結果的に余分に税金を支払うことになれば、何のために税理士に仕事を頼んだのか分からなくなります。

人として問題がない場合でも、税理士としての能力が十分でないときには問題を是正するための対処をすべきでしょう。

対応が遅い

「対応の遅さ」も不満につながる要因です。

「依頼した書類作成をなかなか対応してくれない」「連絡がなかなか返ってこない」と困っている方もいるのではないでしょうか。対応の遅さが大きな問題にならないケースもあれば、自社の業務が停滞してしまうなどの大きな問題に発展するケースもあります。

スピード感にお悩みの場合も、解決に向けた取り組みを始めるべきです。

納得のいく説明をしてくれない

税理士は税のプロです。一般の方が理解していない深い税の知識を持ち、その知識を活かした具体的なアドバイスを出します。そのアドバイスの際、「なぜそうした方が良いの?」と疑問を持つこともあるかもしれません。

この疑問を投げかけたときに的確な答えが返ってこないと不信感を抱いてしまいます。例えアドバイスが的を射たものであっても「納得のいく説明をしてくれない」というのは不満につながります。

説明がうまくできるかどうかも税理士としての重要なスキルです。気持ちよく付き合いを続けるためにも、この問題は放置すべきではありません。

コストが高い

どれだけ良い税理士に出会えても、現実問題、費用の支払いができなければ依頼を続けることはできません。こうした「コストの高さ」に不満を持つこともあるでしょう。依頼当初より予想外に高コストになった場合には特に強く不満を抱くことになります。

そのため正式に依頼を決める前に、コストについてしっかりと話し合っておくなどの対策を講じる必要があります。

積極的にアイデアを出してくれない

税理士としても仕事でアドバイスやサポートを行っていますので、報酬に見合った範囲で業務を遂行することになります。依頼を受けた範囲内で対応するのが基本です。しかし、依頼主としては依頼した内容に関連した積極的なアイデアも出してほしいと思うものです。

もし、税理士からの積極的な案の提示も受けたいのであれば、「必要最低限のことしか対応してくれないこと」に不満を抱くこともあるでしょう。コストとのバランスも重要になってきますが、自社では思いつかない節税対策の考案なども求めるのであれば、依頼時に税理士と話し合っておくようにしましょう。

ITに疎い

近年は多種多様なクラウドサービスが登場し、これを導入する事業者も増えてきています。ITシステムの導入が進み、デジタル化推進に向けた法改正もなされています。

会計に関してもオンライン化は進んでおり、経理担当がリモート環境で仕事を行っている例も増えてきました。

こうしたITの活用について税理士からもアドバイスが欲しいと期待しているものの、「契約している税理士がITに疎いため、具体的な案がもらえない」と不満を抱くこともあります。

また、「電子データでのやり取りが可能な情報についても、紙で提出することを求められる」といった不満を持つこともあるでしょう。

担当が頻繁に変わる

複数の税理士が所属する税理士事務所、税理士法人の場合、自社を担当する税理士が変わることもあります。

担当の変更が頻繁に起こると情報の共有に余計な手間がかかりますし、施策内容に一貫性が保てなくなる可能性もあります。

税理士への不満を解決する方法

不満の内容に合わせた解決方法を模索する必要がありますが、一般的には次の方法により解決を目指すことができます。

問題点について税理士とよく話し合う

やはり不満を解消する上で重要なのは、当事者間でよく話し合うことです。一番状況を理解しているのは当事者である依頼主と税理士です。可能なら不満の内容を打ち明け、改善してほしいこと、求めていることを伝えましょう。

税理士としても、不満に思っていることを知らなければ改善すべきポイントが分かりません。指摘をすることで改善に向けて真摯に取り組んでくれるケースもあります。

契約内容について交渉する

コストに対する不満など、一定の事項については契約内容の見直しが必要です。再度交渉し、双方が納得いく条件のすり合わせを行いましょう。

税理士がこれに応じてくれないなら別の事務所に依頼を出すことも検討することになります。税理士から条件を提示されたとしても、無理にそれに従う必要はありません。対等な交渉の場ですので、納得できない条件は受け入れなくてもかまいません。その反面、事業者側からの要求もその通りに受け入れられるとは限りません。

社内の問題を見つめなおす

態度が悪い、対応が遅いなどの不満があったとして、必ずしも一方的に相手方が悪いとは限りません。「なぜその問題が生じたのか」を考えてみましょう。その背景には自社の問題も絡んでいるかもしれません。

「税理士との窓口になっていた従業員の対応が悪かった」ことが原因で税理士も感情的になっていたかもしれません。「税理士に提出する書類に不備が多かった」ことが原因で税理士の対応も遅くなったのかもしれません。

原因の所在が自社にある可能性も考慮して問題解決に取り組みましょう。

税理士を変更する

同じ税理士に依頼を続けたのでは問題が解決できない場合は、思い切って税理士を変更しましょう。

新たな税理士を選ぶときは、「相場に見合ったコストであること」「自社の事業内容、業界に精通した税理士かどうか」「スキルや知識が十分であること」「円滑なコミュニケーションが取れる人であること」に着目します。
今後はデジタル化が進みますし、できればITにも強い税理士を選ぶと良いでしょう。

会社設立には、法的手続や書類作成、税金の申告など、多くの作業が必要です。これらの作業には専門的な知識が必要であり、間違いが許されません。そこで、税理士に会社設立を依頼することを検討してみましょう。
“税理士への依頼で得られるメリット”についてここで紹介していきますので、依頼検討にあたっての参考にしていただければと思います。

また、依頼時にネックとなるのが“税理士の依頼費用”ではないでしょうか。費用面についてもここで言及します。

会社設立を税理士に依頼するメリット

会社設立では、発起人(起業者)は、多数の手続を行うことになります。単純作業で済むものもあれば、法令への配慮や高度な経営判断が必要になるものもあります。

発起人の方のみで、無理にすべての手続等に対応する必要はありません。むしろ特定の分野に特化した専門家も積極的に利用すべきです。

費用は発生しますが、今後の事業を成功に導くために専門家は重要な役割を果たします。

そんな専門家の1つが「税理士」です。
会社設立時に税理士を利用することのメリットを4つに大別すると、次のように分けられます。

1. 法的手続をスムーズに進められる
2. 税金・会計の知見に基づくアドバイスがもらえる
3. 会社設立の手間やミスを減らせる
4. 設立後の会計や税務申告などのサポートが受けられる

各メリットの詳細を以下で説明します。

法的手続をスムーズに進められる

会社設立は、出資の履行から設立登記など、多岐にわたる手続をこなしていく必要があります。
募集設立として、多数の投資家も設立に関与させる場合は、創立総会を開催するなど、より大変な作業となるでしょう。

税理士に会社設立を依頼すれば、これら手続にかかる書類の作成から提出の手続など、幅広い作業内容をスムーズにこなしてもらえます。

発起人の方は本業に集中することができ、事業をスムーズに軌道に乗せやすくなるでしょう。

税金・会計の知見に基づくアドバイスがもらえる

会社設立は、事業をスタートする上で非常に重要な段階です。税理士に依頼することで、税金・会計に関する知見を持った専門家のアドバイスを受けることができます。

例えば「資本金の額の設定」や「決算期の設定」などは、会社の税負担にも影響を与え得る事項です。

資本金の大きさは法人税や住民税の税額に関わり、一定額を超えることで税額も増す傾向を示しています。そのため税負担の観点からは、不用意に大きな金額を設定すべきではないといえます。
ただ、資本金の額が大きいと対外的な信用に良い影響を与えることもありますし、何より許認可を取得するときの要件として資本金の額が見られることもあります。そのため節税のみならずさまざまな視点から資本金の設定を行う必要があります。

決算期の設定については税額に直接影響する事柄ではありませんが、キャッシュフローに影響を与えることがあります。繁忙期や閑散期などとの兼ね合いも考慮して設定する必要があるでしょう。

このように、会社設立時に検討すべき事項につき税理士の持つ専門知識を活用できるようになります。

会社設立の手間やミスを減らせる

会社設立手続は法令に則って進めていかなければなりません。

この点、会社設立の支援に実績を持つ税理士に依頼することで、ミスを減らすことができ、法令に抵触するリスクを避けることができます。
また、知識を持っていない方だと、一から手続内容を確認していかないといけません。しかし税理士に頼ることでその手間も大幅に削減することができます。

設立手続に重大なミスがあった場合、事業が開始できなくなることもあります。
会社が存在しないものとして扱われるリスクもありますし、悪質な場合には発起人に罰則が適用される可能性も出てきます。

設立後の会計や税務申告などのサポートが受けられる

会計や税務は、設立時にのみ配慮が必要なことではありません。むしろ設立後の会社にとってより重要な業務にもなります。

社内に経理を置くなどして最低限の業務に対応することは可能ですが、より高い精度、より高度な意思決定をするためにも、税理士の存在が欠かせません。

設立時点から税理士に依頼をしておけば、その税理士も設立された会社のことをよく知った状態でサポートを始めることができます。そのため初めて依頼する税理士に比べて、よりその会社に最適なアドバイスを行うことができるでしょう。

会社設立時に税理士に依頼するときの費用の相場

会社設立を税理士に依頼する場合、一般的に言われる報酬の相場は「5万円前後」です。

ただ、税理士に対して支払う費用だけで会社が設立できるわけではありません。
例えば定款に貼付する印紙代や認証の手数料でそれぞれ数万円が発生しますし、資本金の額に応じた登録免許税も発生します。

そのため設立手続に対して25万円以上は費用が発生します。
※合同会社の場合はもう少し低コストで設立可能

資本金の出資や設立手続に関する各種手数料に比べると、税理士に支払う費用はあまり大きくありません。ただ、依頼する仕事の範囲に応じて増額することになりますので、この点は留意しましょう。
とはいえ、手数料のように単に支出するだけでなく、支出した費用以上のメリットが期待できます。将来的にも決算で税理士に依頼をする場面などはやってきますし、設立段階で信頼できる税理士を探しておくことが推奨されます。

「○○法人」と名付けられている団体を目にすることも多いと思います。これは単に創業者が名付けた自由な名称ではなく、法律で定められた法人の種類を表していることがほとんどです。
ここでは、法人の分類がどのようになされているのか、また具体的な法人の種類としてどのようなものがあるのか説明していきますので、社会には様々な活動主体があることを理解していきましょう。

法人とは何か

まず「法人」とは何かを整理しておきましょう。
法人とは、私たち一人ひとりのことである「自然人」と別に、法律上「人」として認められているものを指します。
法律上の人とはつまり、権利や義務の主体になれる存在かどうかということです。

つまり自然人のように目に見えている主体ではないものの、便宜上、人として扱うことが可能な存在なのです。

法人の種類

法人にも、存在目的・活動目的やどの法に基づくのかなど、いくつかの分類があります。
さらに各法人のジャンルにつき細かく法人の種類が分けられています。

法人の分類方法

まずは大きなジャンルから見ていきましょう。

いくつか分類する方法があるのですが、そのうちの1つは公の存在であるかどうかという観点に基づく「公法人」と「私法人」の分類です。主に公益目的で設立され、憲法や行政法といった公法の規律に直接の影響を受けるのが公法人です。それ以外の、私人により設立されるのが私法人です。

比較的身近な分類としては「営利法人」と「非営利法人」があります。営利を目的とするかどうかで分けられることもありますが、法人の活動により生じた利益をその構成員に分配するかどうかが特に重要です。その意味では、利益を得るために活動をしていたとしても、株式会社の株主に対する利益の配当のようなものがなされなければ営利とはいえません。

次いで、「社団法人」と「財団法人」も比較的耳にする機会が多い法人ではないでしょうか。イメージしづらいかもしれませんが、これは人が結合することによって生じた団体なのか、それとも財産の集合によって生じた団体なのかにより分類されます。前者の、人間が結合して構成される法人が社団法人。後者の、特定目的のために拠出された財産で構成される法人が財団法人です。

最後に、一般にあまり聞くことはないでしょうが、「内国法人」と「外国法人」という分類もあります。これは税務上だと設立されたのが国内かどうかという点が重視されますが、国内法に基づいて設立されたのか、それとも外国の法に基づいて設立されたのかという違いに着目して分類されることもあります。

主な法人

それでは、具体的にどのような法人があるのか、紹介していきます。

一番メジャーなのは「株式会社」でしょう。
株式会社では会社の所有と経営が分離されています。会社の所有者となるのは社員の株主です。社員になる権利が株式として細分化され、その権利の譲渡を容易にすることで資金調達の幅を広げ、さらに社員が有限責任社員となることでより積極的な経済活動を可能にしています。

株式会社同様有限責任社員で構成され、ビジネスの主体としてもよく採用されているのが「合同会社」です。
ただし株式会社と異なり社員が経営も一体として行います。そのため社員同士の繋がりが強く、家族や身近な人で小規模の活動を行うのに向いています。
この出資と経営が一になっている会社を持分会社と呼ぶのですが、他にも「合名会社」や「合同会社」も含みます。合名会社は無限責任社員のみで構成され、合資会社は無限責任社員と有限責任社員の両方から構成されています。

その他にも多数の法人が存在しています。例えば以下は比較的主要な法人と言えます。

他にも、医療関係には「医療法人」「医療法人社団」「医療法人財団」。
士業関連では「弁護士法人」「行政書士法人」「税理士法人」「司法書士法人」。
教育関連では「国立大学法人」「公立大学法人」。
といったように、非常に多様な法人が日本では認められており、それぞれに細かく性質が異なっています。

各法人に適用されるルールは異なっていますので、できる活動内容や課税のされ方も法人の種類によって変わってきます。専門家に相談しつつ、適切な運営ができるように備えましょう。

会社設立をする流れ、手続きについては法律で定められています。どのような事業をするのか、どのようなメンバーで起業するのかは自由ですが、法人格を得て会社として活動をするのであれば、以下で紹介する設立手続を適法に進めなくてはなりません。
また、手続きを進める上で準備が必須のものもありますし、手続き後に提出が求められるものがあるなど、起業者の負担は大きいです。できるだけスムーズに進められるよう整理しましょう。

基本的な会社設立手続きの流れ

細かく挙げていくと非常に多様な手続きを説明しなければなりませんし、設立する会社によって具体的にすべきことが異なるケースも多いです。
そこでここでは、法律上求められている、基本的な手続きについて流れに沿って解説していきます。

定款の作成と認証

発起人による「定款の作成」および当該定款に対する「公証人の認証」が必須です。
なお、発起人は簡単にいうと起業者のことであり、これを会社法上発起人として定義しています。

この発起人は、会社の基本原則・根源的方針となる定款を作るのですが、複数人の発起人がいる場合にはその全員で内容を決めなくてはなりません。作成した定款に対しては全員が署名または記名押印します。
そして、効力を生じさせるには公証人の認証を受ける必要があります。

なお、認証を受けた後でも、内容を変更できるケースがあります。
発起設立においては「変態設立事項という特定事項につき裁判所の変更決定があったとき」と「発行可能株式総数の定めに関すること」に限り、認証後から会社設立前の間に変更が可能です。
他方、募集設立に関してはこれらの事項に限らず、創立総会の決議を経ることで変更が可能です。

もちろん、設立後でも株主総会の特別決議を要しますが、変更自体は不可能ではありません。

設立時発行株式に関する事項の決定

定款では少なくとも「目的」や「商号」「本店所在地」「出資財産の価額」「発起人の情報」等を定めることになりますが、設立時発行株式の数や資本金額については原始定款にて定める必要はありません。定款の認証を受けてからでも設定可能です。

しかしながら設立時発行株式に関する事項の検討は欠かすことができません。

なぜなら、公開会社においては「発行可能株式総数に対する設立時発行株式総数の割合」に関して満たすべき水準が法定されているからです。設立する株式会社が公開会社であれば、発行可能株式総数の4分の1以上を設立の時点で発行しないといけないのです。

なお「発行可能株式総数」も原始定款にて定める必要はありませんが、設立までには定めなくてはなりません。

設立時発行株式の引受けと出資の履行

設立時発行株式について内容を決定すれば、続いて発起人による株式の引受けと出資の履行をしましょう。
この時点ではあくまで発起人による引受けと出資であり、投資家はまだ存在していない段階です。発起人にも出資が求められています。

設立時取締役の選任

続いて設立時取締役の選任を行います。
なお、ここからは設立の方法によって手続き内容が大きく変わってきます。

比較的シンプルな方法である「発起設立」であれば、発起人が誰にするのか決めれば良いです。

しかし投資家による出資を募る場合には「募集設立」として、設立時募集株式の募集から申込み、割当てを先に行わなければなりません。そこで、発起人が設立時募集株式に関する事項を決定し、募集を行います。これに対して引受人が登場すれば、発起人が引受人に対して割当てをし、その内容に応じた払込みをしてもらいます。
そして、ようやく設立時取締役の選任手続きを進められるようになります。この段階に至るともはや利害関係人は発起人に限られませんので、創立総会を開き、全員が関与した上で選任を行います。

設立登記

最後に設立登記も必要です。
これにより法人格が与えられ、会社として成立します。発起設立でも、募集設立でも、株式会社でなくても必要な手続きです。

会社設立で最低限準備するもの

各種手続きを進める上で準備すべきものがあります。主に費用と書類、出資金です。

設立費用

設立費用が用意できなければ設立できません。
定款の認証に要する費用、設立登記にかかる登録免許税、また検査役の調査を経た場合には検査役に対する報酬も必要です。
ただし、これらも莫大な費用を要するわけではありませんので大きな問題となることはないでしょう。

むしろ重要なのは、法令に則った取扱いをするということでしょう。実際には必須の設立費用に加え事務所の賃貸料や弁護士、司法書士、税理士等に支払う報酬なども発生しますので、設立費用は会社財産を害するおそれがあるものとして捉えられています。そこで、株主や債権者の利益を保護するため、定款に記載した上で検査役の調査を受けることが原則とされています。
しかし例外的に、定款の認証手数料や金融機関に支払う手数料、登録免許税などは定款に記載する必要がありません。

資本金

資本金の準備も必須です。
ただし従来定められていたような基準額は設定されておらず、低額でも設立は可能です。

しかしながら、許認可を得ようとする事業によっては、その制度上の資本金要件が設けられていることもあります。よって、少なくとも事業内容と照らし合わせた資本金設定が必要でしょう。

また資本金額は対外的な評価にも関わってきますので、特に債権者との関係性には配慮の下具体的な金額を決め、これを用意しておきましょう。

各種手続きの必要書類

書類も多く用意しなければなりません。
例えば会社を成立させるために登記が必須過程とされていますが、登記をするには「登記申請書」の作成・提出が必要です。さらに登記申請書に対する添付書類もありますので、申請時には要チェックです。また、「登録免許税納付用台紙」として、収入印紙を貼付してこれも提出します。

他にも以下の必要書類があります。

法人設立届出書の提出も忘れずに行う

株式会社など法人を設立すれば、その後税務署へ各種書類の届出も行わなければなりません。
必要に応じて「青色申告の承認申請書」や「棚卸資産の評価方法の届出書」「減価償却資産の償却方法の届出書」などを提出することになりますが、以下の届出書は必須ですので注意しましょう。

納税の義務を果たす前提として、会社を設立したことを税務署に知らせる役割を果たします。
なお、「設立登記をしてから2ヶ月以内」という提出期限が設けられていますので、期限を過ぎないようにしましょう。

法人設立届出書には「法人名」や「所在地」「納税地」「代表者名」「資本金額」「事業目的」「関与税理士」といった項目を記載していきます。

税金関連では法人設立届出書のほか、源泉所得税や消費税関係で必要書類が発生しますので、手続きに困ったときには税理士に相談すると良いでしょう。

会社を設立する際の重要な決定事項の一つに「資本金額の決定」があります。
この金額はどのように決定すべきかご存知でしょうか。実は設立する会社によって考慮すべきポイントは異なっており、特に慎重になるべきケースと比較的緩やかに考えても良いケースとがあります。
以下では、設立時の資本金額設定において着目すべきポイントについて解説していきます。

基本的に資本金は何円でも良い

まず基本となるルールについて理解しておきましょう。
大前提として、会社にとって資本金の設定は必須です。登記事項でもありますし、会社設立を考えている方が、資本金については考えない、あるいは資本金は設定しないという選択肢は取り得ません。

ただ会社法にて、一般に「資本金額は〇〇円以上必要」などと定められているわけでもありません。そのため他のルールは無視して会社設立のみに着目した場合、資本金は1円でも良いと言えます(旧制度では原則として300万円以上の資本金が求められていた)。

なお、資本金が1円でも良いという言葉の意味は、厳密には「出資の最低額が1円」であるということです。設立に際して株主が払い込み・給付をした財産の額が資本金額とされる旨会社法第445条1項に規定されています。

(資本金の額及び準備金の額)
第四百四十五条 株式会社の資本金の額は、この法律に別段の定めがある場合を除き、設立又は株式の発行に際して株主となる者が当該株式会社に対して払込み又は給付をした財産の額とする。

引用:e-Gov法令検索 会社法

会社設立時の資本金額を決めるポイント

上の通り基本的には何円にしても良いのですが、この金額が大きく影響を及ぼす事柄もあります。そこで、主に以下4つのポイントから考えていくと良いでしょう。

  1. 事業の許認可を得るための要件
  2. 必要な運転資金・設備投資の大きさ
  3. 会社の見映えや信用
  4. どれだけの節税効果を狙うか

事業の許認可を得るための要件

ポイントの1つであり、その中でも最も重要なのが「事業の許認可を得るための要件を満たせるかどうか」です。
事業の内容によっては法令上許認可を得ることが求められている分野があり、資本金額が一定以上なければならないケースがあります。
そのため許認可を要する事業を行う予定なのであれば、その要件に資本金が指定されていないかどうかをまずはチェックすべきです。

このポイントに関しては、他のポイントと異なり必ず考慮しないといけません。
例えば以下のように業種ごとの基準が設けられています。

法改正などにより変動する可能性がありますし、同じ業種の中でも細かく分類がなされ、それぞれに満たすべき資本金額が異なることもあります。そのため各許認可に対し事前に最新情報を確認しておくべきです。

必要な運転資金・設備投資の大きさ

設立後の事業内容によっては設備を備える必要がありますし、設備投資やその後の運転資金が多く必要である場合には、資金不足に陥らないようある程度の資本金を備えておく必要があります。
そこでこれら初期費用が大きいと予想される場合には、その分も見越した資本金額を設定した方が良いでしょう。
なお、その初期費用分すべてを資本金としてカバーする必要はありませんので、借入金なども併せて検討すると良いです。

また、それほど大きな金額ではありませんが、資本金は設立費用にも影響します。
例えば株式会社の設立費用としては、定款に貼付する印紙代や認証の手数料などが発生するほか、資本金の額に応じた登録免許税や株式払込事務取扱手数料なども発生します。

会社の見映えや信用

資本金は会社の基本情報としてWebサイト上でも掲載することが多く、取引先や一般の方も見る機会が多いです。
そのため、会社の見栄えや信用問題に関わる可能性があります。昔ほど資本金の額が信用と比例するわけではありませんが、極端に少ないと良くない印象を持つ人もいます。
また会社債権者にとっては、資本金の大きさが取引に際しての担保に近い形で機能することになるため、営業をスムーズにする上でも一種の指標になると考えられます。

とはいえ無理に資本金額を大きくする必要性はありませんし、後述の課税の問題なども生じるためバランスを考える必要があります。そこで同業者や同じ業界内での相場を参考にしましょう。
業界問わずよくある資本金の額としては「100万円」「300万円」「500万円」が挙げられます。運転資金が必要なく、単に法人格を得る目的で会社設立したというケースでは「10万円」に設定することも珍しくありません。

どれだけの節税効果を狙うか

資本金の大きさによって課税の程度も変わります。
そのため節税効果も考慮して金額を決めると良いでしょう。
傾向としては資本金額が小さいほど税制上の優遇措置が受けられますので、許認可等の考慮をする必要がないのであれば、多くの優遇措置が適用される基準内で設定すると効果的です。

細かくは次項で説明しますが、節税の効果が大きく変わる境目は1,000万円です。「1,000万円未満かどうか」によっていくつかの課税内容が変わってきますので、節税の観点から言えば意味なく1,000万円に設定することは避けるべきでしょう。

資本金で変わる税金の種類

資本金が影響する税金は「法人税」「消費税」「法人住民税の均等割」です。

法人税

法人税は課税所得に応じて決まるのですが、資本金が1億円以下の法人であれば、「課税所得800万円分まで軽減税率の適用」を受けることができます。

※資本金5億円以上の親会社を持ち、その100%子会社に対しては適用なし

詳しくはこちらを参照

国税庁「No.5759 法人税の税率」

また法人税に関連するものとして、交通費等の損金算入可否についても触れておきましょう。
ここで言う「交際費等」とは、交際費や接待費などの費用であって、「法人が取引先や仕入先その他事業上の関係性を有する者に贈答や接待、慰安、これらに類する行為をするために支出したもの」を意味します。
この交際費等についてどこまでを損金として算入できるのか、細かくルールが定められています。原則として全額が損金不算入の扱いを受けるのですが、資本金が1億円以下であれば、「交際費等800万円までを損金算入できる」という措置が取られています。

詳しくはこちらを参照

国税庁「No.5265 交際費等の範囲と損金不算入額の計算」

消費税

消費税に関しては、特例として、新設法人について資本金1,000万円であれば設立後2年間は免税されます。
なお、1年目上半期の売上が1,000万円を超える場合などには2年目から課税される可能性はあります。

詳しくはこちらを参照

国税庁「No.6503 基準期間がない法人の納税義務の免除の特例」

法人住民税の均等割

法人住民税は「法人税割」と「均等割」の2つから構成されています。
法人税割は、法人税額を基準に算定するもので、売上が大きい企業ほど課税額が大きくなる傾向にあります。
これに対し均等割は資本金等を基準に算定するもので、さらに「都道府県民税」と「市町村民税」の枠に分かれます。資本金や従業員数に応じて、下表のように段階的に納税額が決められています。

 

資本金等の額 都道府県民税

市町村民税

(従業者~50人)

市町村民税

(従業者50人超)

~1,000万円 2万円 5万円 12万円
~1億円 5万円 13万円 15万円
~10億円 13万円 16万円 40万円
~50億円 54万円 41万円 175万円
50億円超 80万円 41万円 300万円

 

詳しくはこちらを参照

総務省「法人住民税」

資本金の額はバランスを考えて検討することが大事

資本金は基本的に自由に決定しても良いのですが、節税や運転資金のことなども考慮して、バランス良く設定することが大事です。
また当然、許認可を得て事業をしようとしているのであれば最低基準をクリアしなければなりません。

さらに、取引先等が見たときに不安を抱くような極端に低い金額も避けた方が無難です。
会社設立にあたっての資本金の要件は撤廃され、今では信用を得るためにかつてほど重要なものとは捉えられていませんが、老舗企業や大企業との取引を始めようとするのであればある程度の金額は用意したほうが良いでしょう。

節税の効果を高めようと考えるのであれば、税理士に相談して、最も効果的な金額設定を考えていくことがおすすめです。

「個人事業主」とは、自然人である1人の人間を主体とした事業形態を指します。
これに対して「法人」とは、自然人という現実に存在する人間ではなく、手続を経て作られる法律上の人格のことを指します。
どちらもビジネスを遂行する主体ですが、コストや運営方法など、様々な差異があります。この記事で、個人事業主と法人には具体的にどのような違いがあるのかをまとめていきますので、事業立ち上げの参考にしていただければと思います。

違い①:開業までの手続

法人と個人事業主、両者には開業段階から大きな違いがあります。
比較的立ち上げが簡単な個人事業主に対し、法人の場合には起業者がしないといけないことが多数に及びます。

個人事業主は開業届を提出するだけ

まずは個人事業主の立ち上げについてです。

個人事業主の場合、税務署に対して開業届(厳密には「個人事業の開業・廃業等届出書」)を出せば、最低限の手続は終了します。
負担すべき費用もありません。開業届に当人の情報や事業内容など基本的な情報を記載し、開業から1ヶ月以内にこれを提出して「これから個人事業主として活動する」旨を税務署に伝えます。

ただし、青色申告で確定申告を行いたいなど、税法上の諸制度を活用する場合には下表のように届出を行う必要があります。

提出書類 提出先 提出期限
青色申告にする 「所得税の青色申告承認申請書」 納税地の税務署 開業から2ヶ月以内

※1月1日~15日の開業なら3月15日まで

青色事業専従者給与を支払う 「青色事業専従者給与に関する届出書」
従業員に給与を支払う 「給与支払事務所等の開設・移転・廃止届出書」 給与支払事務所等の所在地の税務署 給与支払事務所等を設けてから1ヶ月以内

その他詳しい情報についてはこちらも参照すると良いでしょう。
国税庁「個人で事業を始めたとき/法人を設立したとき」

https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/07_3.htm

法人は定款・出資・登記が必要

法人の場合、「定款の作成」から「出資の履行」、そして「登記申請」などの手続を進めていなかくてはなりません。

株式会社を例に説明します。
まず発起人と呼ばれる起業者が全員で定款を作成することになります。定款は会社の根本原則であり、社名や本店の所在地、事業内容などを定めます。
発起人は1つ以上の株式を引き受けなければならず、各人出資の履行を行います。発起人だけが株式を引き受ける場合の設立手続は「発起設立」と呼ばれます。これに対して発起人以外の出資者を募る場合の設立手続は「募集設立」と呼ばれ、設立時株式の引受人を募集や引受人の出資の履行に係る手続なども発生します。
取締役などの役員を決めたあと、最後に登記申請が必要です。会社の存在を公示する制度であり、登記が完了することによって法人格は付与されます。

ざっと流れを示しましたが、各ステップでやるべきことはたくさんあります。個人事業主をスタートさせる場合に比べて大きな手間がかかるでしょう。

また、個人事業主が開業届を提出するのと同様に、法人も「法人設立届出書」を税務署に提出しなければなりません。提出期限は法人の設立後2ヶ月以内です。
その他、報酬や給与を支払う場合や青色申告で申告する場合、源泉所得税の納期の特例を受ける場合など、税法上の諸制度を活用するのであれば別途税務署に対し届出を行う必要があります。

詳しくはこちらを参照すると良いです。
国税庁「個人で事業を始めたとき/法人を設立したとき」
https://www.nta.go.jp/publication/pamph/koho/kurashi/html/07_3.htm

また、必要な手続が増える分、手数料等で設立費用の負担もかかります。
設立する会社形態にもよりますが、おおむね2,30万円ほどはかかると考えておく必要があります。

違い②:ランニングコスト

法人と個人事業主では、ランニングコストにも差が出てきます。
この差は、各々課税される税目や税率が異なっていること、経費として含められる費用の幅が異なっていることに由来します。

税目と税率が違う

法人には「法人税」が課されますが、個人事業主は法人ではありませんし、事業から生じる利益は個人の収支に関わるため、「所得税」が課されます。
法人税の場合、資本金の額や所得によっても変わってきますが、最大税率が23.2%です。しかし所得税では累進課税制度が採用されており、所得が大きくなるほど適用される税率が高くなってしまいます。

最低税率は所得税の方が小さく、その他住民税との兼ね合いもあって、利益が小さなケースでは個人事業主として活動している方が税金に着目したときのランニングコストは小さくなります。
しかし利益が大きくなってくると所得税の税率が大きくなり、最大税率が小さい法人税の方がお得になってきます。そのため事業の規模が大きくなり売上や利益が相当に膨らんできたのなら、法人として活動した方がランニングコストを小さくできます。

住民税に関しても法人の方が最低額は大きいため、売上も利益も大して出ていない状況だと法人として活動する方が圧迫されてしまいます。

経費の範囲が法人だと広い

法人であっても個人事業主あっても、事業のために必要な費用は、基本的にすべて経費として計上できます。

家賃や水道光熱費、通信費、自動車代、ガソリン代、駐車場代、その他様々な費用が経費として計上できます。経費として計上できるということは売上から控除できる額が増えるため、課税所得を小さくできます。結果として納税額を低く抑えることに繋がるのです。
そのため同じ支出が生じているのなら、できるだけ経費計上できた方がランニングコストは下げられることになります。

この点、法人の方が有利とされています。
法人の方が広く経費に含めることができるからです。例えば個人事業主の場合、自身の収入を経費計上することはできません。これに対し法人だと給与所得として経費に計上させられます。賞与、退職金についても経費計上ができるため、仕組みを理解して上手く設計すれば大きな節税効果が得られるでしょう。

ただし事業に関連があるからといって何でもかんでも経費として計上していると税務署から指摘を受ける可能性があります。法令に抵触してはいけませんし、脱税の疑いをかけられないよう、節税対策を講ずるときは税理士に相談してから取り組むようにしましょう。

違い③:社会的信用

社会的な信用は個人事業主よりも法人の方があると考えられています。

個人事業主でも信用がないわけではありませんし、昨今フリーランスが増えており珍しい存在でもなくなっています。そのため業界や業種によってはあまり気にしなくても良いかもしれません。

とはいえ規模の大きな取引を行う場合や企業の重大な情報を取り扱う仕事の場合、社会的な信用の有無が取引成立に大きく影響してきます。
法人の場合厳格な手続を経て設立されていますし、事業が安定しているとの評価も受けやすいです。そのため比較的信用を獲得しやすく、大きな取引を始めるのに適しているといえるでしょう。金融機関からの融資も受けやすくなり、その資金により大きな事業もスタートさせやすくなります。

違い④:運営方法

法人と個人事業主には、運営の方法にも大きな差があります。

意思決定の方法

個人事業主の場合、従業員がいることもありますが、意思決定は個人事業主が行います。自分の判断で、自分の好きなように決断して運営していくことが可能です。

これに対して法人の場合、意思決定をするにも所定の手続を行わなければならないなど、自由度の面で劣ります。個人事業主ほど迅速な意思決定をするのも難しくなります。
例えば株式会社だと取締役間で協議を行い、議事録を作成するなどの手間もかかります。より重大な決断をする場合には株主総会を開いて株主の同意を得ないといけません。

さらに、意思決定の影響を受けて定款の変更手続や登記申請の手続が必要になることもあります。

社会保険加入の義務

個人事業主だと国民年金に加入するケースが多いですが、法人だと厚生年金に加入します。厚生年金の保険料は国民年金の保険料より高いのが一般的ですが、その分将来の年金は多くなります。

個人事業主でも従業員を雇ったときには社会保険への加入をすることになりますが、常時5人に満たない人数しかいないときには加入が義務とはなりません。
しかし法人ではすべての役員および従業員に社会保険への加入が義務付けられています。

経理事務の内容

法人も個人事業主も、経理事務は発生します。
しかし記帳や税務申告、給与計算等に係る経理事務の負担は個人事業主の方が小さい傾向にあり、会計ソフトを利用して簡単に申告書が作成できることもあります。

これに対して法人に係る経理事務は複雑で、税理士に依頼して対応するケースが多いです。
税理士に依頼する事務の範囲が広いほど依頼費用も高くつきますが、その分事務の効率が向上し、本業に専念しやすくなります。また、日常的に会社の状況を把握してもらうことでより的確な税務上のアドバイスを受けることができますし、資金繰りやその他財務に係るアドバイスも受けられるようになり、高い費用対効果が期待できます。

所得税の額は、国民が自ら所得の内容を申告することで定まります。そしてその申告方法には青色申告と白色申告の2つがあります。同じ所得の大きさでも、選択した申告方法によって納付すべき所得税の額が変わることもあります。
ここではこの確定申告について言及し、2つの確定申告方法の違い、節税効果について解説していきます。

確定申告とは

確定申告は、“1月1日~12月31日までの1年間の所得を申告し、この所得に課税される所得税を計算・精算するための手続”です。

日本では納税者自身が計算と申告をしなければなりませんので(申告納税制度)、待っていれば勝手に税務署から通知が届くという仕組みになっていません。
確定申告を行うべき方がその作業を行わないと、無申告により脱税になってしまいます。

計算対象になる所得の期間は上記の通りですが、申告期間は翌年の2月16日~3月15日です。終期である3月15日までに所得税の納付も済ませなければなりません。
この期間に間に合わない、納税しない、納付額が足りない、という場合にはペナルティを課されることもあります。

なお、確定申告をする方法として、①青色申告と②白色申告の2つがあります。
①は申告作業が大変になるもののその分大きな節税効果が得られる、②は申告作業が楽だが節税効果は小さい、という特徴を持ちます。
両者の詳細について、以下で説明していきます。

青色申告について

青色申告は、事業所得や不動産所得などがある、個人事業主・フリーランス等が主に選択している申告方法です。1年間の取引内容を詳しく記録するために帳簿を作成し、細かく所得に関わる情報を記していることが前提となります。

そこで作成すべき、保存すべき書類は増えますが、その分様々な税制上の優遇措置が受けられ、節税の効果を高めることができるという利点も持ちます。

青色申告をするための手続

青色申告として確定申告を行うためには、所定の公的な手続を行う必要があります。

1つは「開業届」の提出です。
もう1つは「青色申告承認申請書」の提出です。

いずれも税務署に対して提出します。

青色申告承認申請書の提出は、原則として、“申告対象となっている年の3月15日まで”に行わなければなりません。ただ、この時期以降に開業するケースもあるでしょう。この場合でも“開業から2ヶ月以内”に提出すれば問題ありません。
青色申告を考えている方が開業をするのであれば、開業届と一緒に青色申告承認申請書も作成して提出しておくと良いでしょう。

青色申告における記帳

青色申告の場合、原則として「正規の簿記の原則」に従い記帳を行わなければなりません。
簡易簿記による記帳でも良いのですが、一般的には「複式簿記」による記帳を行います。複式簿記で行うことにより大きな節税効果が得られるようになるからです。

複式簿記は簡易簿記より記帳が複雑化し、多少の会計知識は必要となります。ただし、税理士に求められるレベルで知識を備えていないと記帳ができないというわけではありません。簿記2,3級程度の知識を持っていれば問題なく記帳できるでしょう。

会計ソフト内でも親切に記帳方法のフォローがされており、使い慣れれば効率的に記帳を行うことができるようになります。そのため記帳に関する知識を持っている方も、そうでない方も、会計ソフトを導入しておくことが推奨されます。
その上で、税理士に最終チェックを任せると安全です。
「経理担当がいない」「本業に集中したい」という方は、記帳作業から税理士に任せておけば面倒な作業に悩む必要もなくなります。

白色申告について

青色申告によらない確定申告は白色申告となります。
帳簿の作成や保存が簡素化され、会計に係る作業負担は小さくて済みます。ただし税制上の優遇措置が受けられないため、本格的に事業を営んでいる方が選択すべき申告方法とはいえません。

白色申告をするための手続

青色申告と異なり、白色申告をするために別途手続を行う必要はありません。
開業届も申請書類なども準備しなくて良いです。青色申告をするために必要な手続をしていない方はすべて自動的に白色申告となるからです。

白色申告における記帳

白色申告では「単式簿記」で良く、簿記や会計の知識がなくても記帳に困ることはあまりありません。

単式簿記による記帳は一般的な家計簿に近い形で記載すれば十分で、1つ取引に対して、1つの勘定科目に絞り収支を記録すれば十分です。
収入の合計と支出の合計を見れば全体としての収支バランスが簡単に読み取れます。

ただし単式簿記では、現金の増減以外の詳しい財政状況までは把握できません。

節税効果を期待するなら青色申告

上述の通り、青色申告の方が節税効果は大きいです。

この差を生む大きな要因は「青色申告特別控除」です。
“複式簿記でかつe-Taxによる電子申告とした場合、最大65万円の控除が適用できる”という仕組みになっています。
“e-Taxを利用しない場合でも、複式簿記で記帳しておけば55万円の控除が適用可能”です。
簡易簿記だと控除額が10万円にまで小さくなってしまいますので、青色申告であることの利点が活かしきれません。

ただ、ほかにも青色申告であることで得られる節税効果はたくさんあります。
例えば家族に対する給与を全額経費に計上できますし、最大3年間は赤字を繰越すこともできます。

さらに、減価償却に係る特例も利用できます。
白色申告だと、10万円以上する固定資産(PCや自動車など)に対し、使用可能な期間に対応した減価償却をしなければなりません。
これが青色申告なら、30万円未満の固定資産に限り、一括経費として計上することもできます。特定の年で経費を大きく計上して所得を抑えたい場合にはこの特例が役に立ちます。

その他、青色申告だからこそ適用可能な特例等を駆使すれば、課税所得を大きく下げることも不可能ではありません。具体的な節税のテクニックについては税理士に相談してみましょう。

「今契約している税理士の方に不満がある」「何だか相性が合わない」など、様々な理由で税理士を変更したいと思うこともあるでしょう。変更自体は可能なのですが、そのタイミングには注意する必要があります。
この記事では税理士変更を避けるべきタイミングと、変更に際してトラブルが発生しないために押さえておくべきポイントを紹介していきます。

税理士変更を避けるべきタイミング

「決算直前」と「税理士事務所の繁忙期」はできれば税理士変更の申出を避けましょう。
これは税理士側だけの都合ではなく、自社の利益のためでもあります。

それぞれの理由を以下で説明していきます。

決算直前

決算業務は短期的に行うより、日常的に会社の状況をチェックし、関係性が出来上がっている方が適切にこなすことができます。
そのため決算直前に新たな税理士に依頼を申し出ても快く受け入れてくれるとは限りません。また依頼することができても、十分な調査期間が確保できないことから仕事の質に問題が生じるおそれもあります。

よって、緊急で税理士の変更をする必要がないのであれば、決算時期から余裕をもって変更に取り組むようにしましょう。

税理士事務所の繁忙期

決算時期でなくとも、税理士事務所には繁忙期があります。
多くの税理士事務所では、年末調整のある12月頃、確定申告のある2,3月頃、そして会社の決算の関係から4,5月も忙しくなることが多いです。会社の決算時期に関しては確定申告のように一定の時期で揃えられているわけではありませんが、多くは3月決算であるため申告をしなければならない4月から5月頃が忙しくなりやすいのです。

税理士変更に適したタイミング

消去法で考えれば、上に挙げた時期を避けた年明け、夏や秋頃が変更に適したタイミングであると言うことができます。

そのほかに、タイミングに関して言うなれば、法人税の申告を終えた時期を挙げることもできます。

自社における税務が一区切りつくタイミングであり、切り替えがしやすいと考えられます。
なお、法人税の申告は事業年度の終了から2ヶ月以内とされています。よって、仮に3月末決算の会社なら、6月頃が変更に適していると言えます。

トラブルを避けるためのポイント

税理士変更を申し出ることで、変更したいと考えている税理士との間でトラブルが発生することもあります。こうしたトラブルを避けるためにはどのような点に注意すると良いのでしょうか。押さえておくべきポイントを紹介していきます。

余裕ある変更計画

変更に余裕をもって取り組むのが基本です。できるだけ計画的に税理士変更に取り組むべきです。

急に変えようとすると、上でも述べた通り決算業務が適切にできないなど業務に支障をきたすおそれがあります。また、急に新たな依頼先を探しても、すぐに自社に合った税理士が見つかるとは限りません。変更の申し出を先走ってやってしまうと、税理士がいない空白の期間ができてしまうかもしれないのです。

そのため自社にとってベストと思われる時期まで待ち、その間に信頼できる新たな税理士探しに努めましょう。

しかしながら「依頼していた税理士がきちんと仕事をしてくれない」「税理士が不正をはたらいている」など特段の事情がある場合にまで無理にタイミングを待つ必要はありません。ベストタイミングを待つことによるリスクの方が大きいのであれば急であっても変更を進めると良いです。

変更したい税理士との対応

税理士側の非を理由に変更したい場合でも、極力穏便に変更手続を進めるべきです。
変更を申し出る際の態度によって相手方との関係性が悪化するおそれがあります。「これからは繋がりを持たないからいいや」などと考えるべきではありません。
解約後であっても、当該税理士が担当していた時期に関する税務調査が入ると、再びその税理士とのやり取りが生まれることもあります。

また、未だ相手方が管理している書類がある場合には要注意です。
万が一書類を回収し切れないといった事態が起こると、会社に損害が生じる可能性もあります。
このようなときには税理士会に相談して対応してもらうことも可能ですが、できるだけ無用な揉め事は避けるよう行動すべきです。

新たな税理士との対応

変更したい税理士との対応だけでなく、新たな税理士とのやり取りもポイントになってきます。

これまでの税務の引き継ぎが必要で、これをスムーズにするには、税務に関する書類を整理しておきすぐに引き渡すことができる状態にしておくことが大切です。
また、依頼したい内容もまとめておきましょう。どのような業務をどの程度頼むのか、決算書類の作成や申告作業だけで良いのか、それとも日常的に節税対策や資金繰りに関することなどのサポートも受けたいのか、その税理士にして欲しいことを伝えられるようにしておきます。

この作業を先に行っておくことで、新たな依頼先の選定もしやすくなります。
自社が求めていることと、依頼先が強みとしていることが合致しているのがベストです。ホームページなどを確認し、これまでの実績等をチェック。自社のニーズを満たしてくれそうかどうかを判断します。
さらに、実際に対面で話をしてみて相性が合うかどうかの確認もしておくことが大事です。

ビジネスを始めるために会社を立ち上げる場合、「定款」を作成することになります。定款は会社にとって非常に重要な存在であり、そこに記載する内容に関して慎重に検討していく必要があります。
よく「定款の作成が必要」と言われているものの、なぜ必要なのか、なぜ定款は重要なのかと疑問を抱いている方もいるかもしれません。そのような方に向けて、ここでは定款の重要性や存在意義、そしてその内容として定めるべき事項についても解説をしていきます。

定款の重要性

定款は会社のルールブックとして機能するものですが、就業規則などよりも根本的な原則を取りまとめたものであり、会社にとっての憲法とも表現されるほど重要な存在です。

そもそも法令上、定款を作成しなければ会社を設立することができませんので、定款は形式的にも大きな意味を持ちます。
また、許認可を要する事業内容を始める場合には、定款に記載する事業目的が審査の対象にもなります。そのため定款に必要な記載がないと、特定の事業に関しては行うこともできなくなるのです。

組織の在り方に関しても定款の内容次第で変わってきます。
例えば取締役会の設置や監査役の設置など、機関の設置は定款で定めることになります。設置した機関によって対外的な信用の程度や会社の機動力も変わってきますので、この点からも定款の重要性を説くことができるでしょう。

その他会社の基本情報や役員等に対する制限など、定款でしか定められない様々な事柄を必要的あるいは任意的に設けていくことになります。

定款に記載しなければならない事項(絶対的記載事項)

定款への記載が必要的な事項があります。
「絶対的記載事項」と呼ばれ、これを欠く定款は無効となります。

会社法第27条では下表にある5つの記載事項を列挙しています。

絶対的記載事項 記載内容
目的 会社として営む事業の内容を記載する。
何をする会社なのかが分かるよう記載する一方で、細かく記載しすぎると遂行できる事業内容に制約がかかってしまうため注意。
そこで、最後に「前各号に関連する一切の事業」と記載するのが通例。
許認可を取得する予定なら、申請が通るように記載する必要がある。
商号 会社の名称を記載する。
商号と本店の所在地が一致する会社は複数設立できないことに注意。
「株式会社」の文字が含まれていなければならないこと、使用できない文字・記号があることにも注意。
本店の所在地 本店の場所を記載する。
最小行政区画までで良いため、「〇丁目」や「〇番地」までは記載しないことが多い。そうすることで同じエリア内での引っ越しをしても定款の変更をする必要がなくなる。
設立に際して出資される
財産の価額又はその最低額
会社設立のために、何を、いくら出資したのかを記載する。
「金○○万円」などと記載することが多い。
現物出資の場合にはその旨記載する必要がある。
発起人の氏名又は名称及び住所 発起人に関する情報を記載する。
発起人の住所氏名に並べて、割当てられる株式の数と払込金額もまとめて記載することが多い。

発行可能株式総数も定款に記載する

「発行可能株式総数」に関しても定款に記載しましょう。

会社法第27条の絶対的記載事項として列挙はされていませんが、会社設立までに定める必要のある事項です。

特に公開会社として株式を自由に譲渡できるようにする場合、発行可能株式総数はよく考えて設定する必要があります。
「発行済株式総数」の4倍を超える発行可能株式総数を定めることは会社法で禁じられているからです。発行可能な株式数に余裕があり過ぎると、いつでも既存株式の価値を希薄化できてしまうことに由来します。

非公開会社の場合にはこのルールが適用されないため、公開会社ほどシビアに考える必要はないでしょう。

必要に応じて定款への記載が必要な事項の例(相対的記載事項)

絶対的記載事項のように定款への記載が必須とはされていませんが、“ルールとして有効に機能させるためには定款への記載が必要”とされている事項があります。
これを「相対的記載事項」と呼びます。

例えば公開会社・非公開会社を決定づける「株式の譲渡制限」は相対的記載事項です。
譲渡制限を設ける場合、「株式の譲渡をするには、取締役の承認を要する。」などと定款に記載します。取締役以外にも、株主総会や代表取締役を承認機関として定めることも可能です。
譲渡制限を設けると株式の譲渡が自由にできなくなるため、株式を使った資金調達は難しくなりますが、外部の者が経営に参画することを防ぐことができるようになります。

「役員の任期」を伸ばすことも定款への記載により実現可能です。
例えば取締役の場合、公開会社だと原則通り2年の任期に縛られるのですが、非公開会社なら最大10年まで伸ばすことができます。

現物出資をしたときは定款への記載が必要(変態設立事項)

会社を設立するとき、①現物出資や②財産引受を行ったのであればそのことを定款に記載しなければなりません。また、③発起人の報酬を定めるとき、④会社が負担する設立費用があるときにも定款への記載が必要です。

これら①~④の事項は「変態設立事項」と呼ばれています。
設立後の会社財産への影響が大きい事柄であるため、変態設立事項として区分し、特別のルールを適用しています。

例えばもっとも利用例の多い現物出資に関しては、基本的に価額の評価が正しいことにつき調査をしなければなりません。
定款には、出資した発起人の氏名(設立時に現物出資ができるのは発起人に限られる)、出資した物、その価額、割当てる株式の数を記載します。

「定款の記載方法が分からない」「自分で作成するのは不安」という方は専門家に頼んで作成を進めていくようにしましょう。

顧問税理士と相性が合わない、税理士の対応・レスポンスが遅いなどの理由で顧問税理士を変更したいと考えることもあるでしょう。そのような状況になったとき、どのようなタイミングで変更をすれば良いのでしょうか。
ここでは“顧問税理士を変更するのに適したタイミング”について、いくつか紹介していきます。

決算が終了したあと

税理士変更のタイミングとして最もおすすめなのは「決算の終了」のタイミングです。

決算日の翌日から2ヵ月以内が決算申告書類の提出締め切りです。
そのため企業・顧問税理士ともに決算業務が落ち着くのは、3月決算の企業であれば6月頃、9月決算の企業であれば12月頃です。

また、個人事業主の場合は確定申告の締め切りが3月15日のため、4月頃が決算終了し落ち着くタイミングと言えるでしょう。

決算を終えたタイミングでの顧問税理士変更であれば、新たな税理士を探す作業や引継ぎ作業に時間的な余裕が生まれます。
税理士としても、仕事の区切りとなる作業を終えた時期での変更は受け入れやすいです。

反対に、避けたいのは決算直前の時期での税理士の変更です。
期中の処理や決算に向けて準備を進めている状態での変更は、次の税理士への引継ぎ作業が大変ですし、決算直前期は繁忙期にあたるため新たに依頼する税理士に受け入れてもらえない可能性があります。
そのため、決算日前の3ヶ月間の税理士変更は避けるのがベターです。

修正申告が終了したあと

税務調査が入り、修正申告を終えたあとも変更に適したタイミングと言えます。

一般的に、税務調査は3年に一度ほどの頻度で入ります。
そのため、調査・修正申告を終えてから変更することで、次の調査時に前の税理士に確認作業をする手間を省くことができます。
また、次回以降の調査について次の税理士としっかりと対策を考えた上で挑むことができます。

反対に税務調査が入る予定があるにも関わらず税理士を変更してしまうと、税務調査に対応してくれる税理士を探す作業が大変になります。
そのため税務調査が入ることが明らかな場合は、前述した決算終了後ではなく、税務調査・修正申告を終えるまで待ったほうが良いでしょう。

閑散期(6~11月頃)

多くの税理士にとって、忙しい時期は年末調整のある12月~翌年1月、個人事業主の確定申告作業がある2月~3月、3月決算の企業の決算申告作業がある4~5月と言われています。

そのため12月~5月は繁忙期、反対に6~11月は閑散期であると言えます。
受け持つクライアントが法人か個人かどうか、税理士の人数や人員配置などにもよるため、一概に全ての税理士事務所・税理士法人がそうとは言えませんが、一般的にはこのように考えて良いでしょう。

税理士を変更するにあたって、新たに依頼する税理士への業務引継ぎには時間を要します。そのため、繁忙期の場合、手が回らないために引継ぎ作業が難しくなったり、スムーズに進まなかったりすることも多く、依頼したい税理士に断られてしまう可能性があります。

そこで12月~5月頃の繁忙期は避け、比較的落ち着いている6月~11月頃に新しい税理士に依頼するとスムーズに進むことが期待できます。

すぐに変更することのメリットも考慮して考えよう

税理士を変更したいと感じる理由は様々ですが、主な理由としては以下が挙げられます。

・対応が悪い、対応が不十分
・レスポンスが遅い
・能力・実力が足りていない
・うまくコミュニケーションが取れない
・経営者と相性が合わない
・期待する節税効果が得られない
・報酬が割に合わない

できれば上に挙げたようなタイミングで変更を行いたいところですが、無理に一定の時期を待っていたのでは業務に支障をきたす場合もあります。対応が悪かったり実力不足と感じたりする税理士の場合、決算申告作業や税務調査を任せるのも、不安に感じるでしょう。

無理に合わない税理士と契約を続ける必要もありませんので、税理士変更の検討は「税理士を変えたい」と思ったそのときから始めても良いでしょう。不満を強く感じているのであれば、思い切って変更したい旨を伝えてみましょう。

税理士を変更するには、新しい税理士との契約や、預けていた資料の回収、引継ぎ作業など、想像以上に時間を要するものです。税理士の変更を考えている場合は、ここで紹介したタイミングを参考にしながら、慎重に社内でよく検討し、信頼できる新たなパートナーと顧問契約を結びましょう。